安達太良山 2005/10/1

− 万葉集と智恵子抄の山 いつかは登ってみたい山 安達太良山を歩く −

今日は、会社のハイキングクラブで八幡平に行く予定だった。

東北の秘湯と言われる籐七温泉に泊まるのが楽しみだったが、天気が悪いので中止となる。

急遽ネットでバスツアーを検索。

安達太良山の日帰りツアーが、未だ空席があり即座に申し込む。

安達太良山は、智恵子抄で有名だが、若い時読んだ「樹下の二人」「あどけない話」

は、強烈なインパクトを私の若い心に与えた。

恋愛ってなんて切なくって悲しくてしかも美しいのか?

今読み返してみると更に新鮮な感動が湧いてくる。

夕暮れ迫る山頂で、ただ一人口ずさんでみれば(光太郎の詩は、実際に口ずさんでみて、より良さが解る)

涙腺の弱くなったおじさんは、涙をとどめる事は出来ないだろう。

私が東京で就職しても、本当の自分は徳島にあると思い続けたのはこの詩の影響が大きいと思える。

私にとって「本当の空」は、眉山の上に永久にあるのだろう。

例によって6時前に出発。

上野に着くと、さすがに7時発の便は少ない。



今日のバスは、ピカピカの新車。

44名のフル乗車でひたすら安達太良山を目指す。

所が、最初からトラブル。

東北道で大型貨物車の死亡事故があり全面通行止めだとか。

またもや常磐自動車道から、磐越自動車道経由で行く事に変更となる。

果たして安達太良山に着くのは何時になる事やら??



ひたすら4時間ほど走ると、磐越自動車道から東北道に出る。

目の前に安達太良山の優雅な姿が見えるようになる。

安達太良SAで、弁当を積み込むが、TDから、山頂で昼食の時間が取れない。到着までに食べるようにと指示あり。

少し早いが昼食とする。でも、おにぎりって汗をかいて山頂にたどり着き、綺麗な景色を見ながら食べるのと

バスの中で食べるのとでは味わいが全く違う。でも、結構美味しく頂く。

常磐道を走っている時は抜けるような青空だったが、段々と嫌な雲がかかってくる。



11時45分やっとゴンドラ乗り場に着く。

こんな所にヒメフウロが咲いている。



ゲレンデは一面のコスモス畑





あっ、最近話題になっているウルトラマンパンツを着用した女性が居る。

お聞きすると、ちょ〜快適との事。

あだたらエキスプレスに乗って1350mの薬師岳へ。

ゲレンデはススキが輝いている。



今日は44名と多いので現地ガイドが2名付いている。

用意をしている間に雨が降り出した。
渋々レインコートを着用。



歩行距離 約9q

累積標高差 +430m −750m

ちょっとお気楽コースかな?



12時20分出発

予定をかなり遅れている。

石楠花の林の中を行く。

ここの石楠花は天然記念物になっているそうだ。



まずは薬師岳展望台へ。

「ほんとうのそら」の木柱があるが、今日は真っ白で本当の空は見えない。

正面に乳首山(安達太良山)が見える。

ここで、早速トラブル発生。

私達の後ろの10名ほどがやってこない。

しかも無線が届かない。

ガイドがあわてて探しに行く。

多分、展望台に寄らずに、直進したのだろうと言う事で出発。





ウルシが紅葉している。

ガイドによるとこの時期の漆は、水分の吸い上げが弱いので、殆どかぶれないそうだ。

石楠花には今年の実と、来年の花芽が沢山ある。



ここは、五葉松平と言われるだけあって五葉松が多い。

立派な松かさが出来ている。





マイヅルソウの実とツルリンドウの実が可愛い。



樹木帯を抜けると岩の道になる。



振り返ると福島の街が霞んで見える。

有名な阿武隈川は見えない。

すでに草紅葉が始まっている。



途中で、別れた人達に追いつき、なだらかな稜線を上っていく。



また、後続が遅れだし大休憩。



溶岩性の岩が多くなると頂上が見えて来る。

近くで見るとこの山頂突起は溶岩円頂丘である事が良く解る。



13時42分頂上(1699m)着。

安達太良山頂上の標識は乳首岩の下にある。

風がとてつもなく強くなり、帽子などは被っていられない。

帽子が飛んで、こどもが追っかけて走り出す。

母親が気が狂ったような叫びを上げる。

子供はビックリして止まったが幸い帽子は岩に引っかかり、近くの人が取ってあげた。

他にも帽子を飛ばされた人が居たが、命あってのものだねと誰も追っかけようとはしない。

思い出せば、昔松山にいた頃、松山の学校の遠足の石鎚山で、飛んだ子供の帽子を追っかけて転落死した先生が居た。

その為しばらく遠足での石鎚登山は行われなかった。

南に見えるのは和尚山(1601m)



リュックを下にデポして、岩に登る。

あっけないほど簡単に登ったものの、ものすごい風。

写真を写すのも必死。

家内も岩にしがみつくようにして写真撮影。

風に飛ばされないように直ぐに下山?する。




14時丁度下山開始。

牛の背を通って矢筈の森へと向かう。

矢筈の森は昔矢筈山と呼ばれていたが、爆発で頂上が吹っ飛ばされて、今は矢筈の森となっている。



正面の矢筈の森の向こうには鉄山(1709m)がガスの中に顔を出している。

東に見える綺麗な円錐形の山は篭山(1548m)



振り返ると安達太良山の乳首山頂が見える。

緩やかな下りなのに、例のウルトラマンパンツの女性が踏ん張って歩いているのは強風の所為。

ガイドによれば、今日は風速13mくらい。

15mを越えると体が浮き上がり、非常に危険だそうだ。

小石なども風に飛ばされて注意が必要との事。



南西には遙か那須連峰

ここから直線で80q。中央に薄く霞んでいる。

猪苗代湖は山の影で見えない。



障子岩の右中央に見えるのは、会津磐梯山。

晴れていれば日本海まで見えるという。



西北西に秋元湖が霞んで見える。



矢筈の森から鉄山へ向かう稜線に出ると、真下に沼ノ平が現れる。

福島県二本松市の西側に位置する安達太良火山は、北側から箕輪山、鉄山及び安達太良山、
和尚山の3つの山体からなる火山群です。
安達太良火山の周辺は、北側に吾妻火山、西側に磐梯山があり、火山の活動度の高い地域です。
鉄山と安達太良山を結ぶ尾根線の西側には直径1kmの沼ノ平火口があり、
火口の内部は火山活動のによる変質で白く変色しています。
沼の平火口の内外には、硫気・温泉地帯が諸所に存在し、
1997年9月15日には火山ガスによって登山者4名が亡くなるという事故がありました。

資料:消防防災博物館




安達太良山のイメージと全く異なった景色が目の前に広がる。

1900年に大きな水蒸気爆発があり、硫黄精錬所に勤めていた人々が多く亡くなったとの事。

この火口から流れる川は硫黄川と言い、そして酸川、長瀬川と名を変えて猪苗代湖に流れ込んでいる。



寒さに震えながら記念撮影。

キツい硫黄の匂いが漂ってくる。

ここから矢筈の森を巻いて降りていく。



矢筈の森の岩

ノリウツギが咲き残っている。



ショウジョウバカマなどの葉が紅葉している。

ブルーベリーの一種だという実。

此処の辺りの実を食べに来るのか沢山の動物の糞があった。






家内が爆弾雲が出ていると指を差す。



くろがね小屋への峰の辻分岐で小休憩。



みなさん、休むたびにお食事。



ここから勢至平に下る。



篭山の左を巻いて降りていく。

紅葉のサカリはもう10日ほど後だろう。



くろがね小屋が見える道を下っていく。

左後ろに鉄山の姿が。

あの鉄山から右へと続く稜線も通行禁止となっている。

白く見える噴気口跡から、下の岳温泉まで、源泉をパイプで引いているそうだ。

くろがね小屋はその源泉のお湯があり、一泊二食付きで有名。



ママハハコがかろうじて咲いている。

ナナカマドがもう葉を落としている。



人間の手が入ったような立派な五葉松



15時20分、くろがね小屋からの道に出会う。



オヤマリンドウが鮮やかに咲いている。



太上を見上げると青い空が..
これが「智恵子にとっての本当の空か..」



カラマツの林の向こうの山頂方向は完全にガスの中。



馬車道と旧道の分かれ道。

ガイドが、楽だが遠い馬車道と、キツいが近い旧道どちらに行くか問いかける。

でも最初から旧道を行く事に決めているみたい。

ミズナラの木にドングリが..

15時36分出発



急な樹林帯をドンドン下る。

此処で持病の膝痛が発生。

やはり私の膝は下りは2時間しか持たない。

ツアーなので休む事も出来ない。我慢してひたすら下る。

16時10分渓流に架かる橋(鳥川橋)に着く。

しばらく休んで膝をマッサージしているとガイドが膝のツボを教えてくれた。

膝小僧よりも指4本上にあるそうだ。

ついでに膝下指3本の所にある芭蕉のツボも教えてくれた。



ここからあだたら渓谷自然遊歩道を行く。

160mの一枚岩で出来ているという「平滑の床」






魚止めの滝、二階滝などが続く。



渓流から少し登り返すと奥岳の湯のゴンドラ駅に着いた。

16時47分。



バスで岳温泉のくぬぎ平ホテルへ向かい温泉タイム。

このホテルは鏡ヶ池前に面しており、景観は抜群。

気持ちの良い露天風呂をゆったりと楽しみお風呂上がりのビール。

あ〜天国だ。



18時10分にホテルを出発



途中で、夕食の豪華な釜飯。

色々な具が入って美味しい。

隣の席のウルトラマンパンツの女性達は小学校からのお友達だとか。

ホームページをお持ちとかの話を伺ったので、私のHPの宣伝をする。

その内覗いていただけるかな?

いったい何時くらいに着くのかなあと心配したが、以外と交通量の少ない東北道を快調に飛ばし、
丁度22時に上野駅着。

自宅には23時前には帰る事が出来た。

生憎天候には恵まれなかったが、若い時から一度は行ってみたいと思っていた、安達太良山に行く事が出来た。

来週は会津高原の山歩きが待っている。


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