御前山 1405m 2006/05/03

− カタクリで有名な御前山。ニリンソウの群生に感激。 −

長いゴールデンウィークの中日。これからの3日間はとても天気がよいらしい。

カタクリで有名な御前山に出かける。

御前山周辺地図

朝早起きするが、5時過ぎにはとても明るくて清々しい。

新宿発6時22分の特快に乗って、奥多摩駅に8時24分に着く。

8時30分のバスを待つまでもなく臨時バスに飛び乗り奥多摩湖へ。

殆どの人がそのまま降りずに奥へ向かった。

きっと雲取山方面に向かうのだろう。



奥多摩湖の朝は未だ観光客も少なく気持ちがよい。

綺麗なトイレをお借りして出発しようとすると、家内が焼き芋屋を発見。

大きな500円の焼き芋を買ってきた。

千葉県の芋で、美味しくなければお金を返すと言っていたらしいが、今日はここには引き返してこない。

8時50分出発。



前を何組かのパーティが歩いている。

のんびり景色を楽しみダムの堰堤を歩く。



ダムを渡り終えるて、左に曲がると休憩所。

案内板の地図で今日のルートを確認。



9時4分登山口出発。

苔むした感じの良い階段を上ると尾根に乗り左へ。

ここが大ブナ尾根。



いきなりかなりの急登。

チゴユリが咲き始めている。初々しくて可愛い。



急登途中で前の三組ほどのパーティは早くもアップアップ状態。

クリアさせていただいて20分ほども登ると少しなだらかになる。

新緑の芽吹きが眩い。



今の時期は一番好きな季節。

ゆっくり眺めていたいが、家内はぐんぐん登るので写真を撮って追いつくのが苦しい。

ふくらはぎがパンパンに張ってくる。

アドレナリンやドーパミンが体に廻るのが間に合わない。



チゴユリが苦しい登りをいやしてくれる。

ツクバネウツギが咲き始めていた。

変な丸い葉っぱが沢山ある。大きさは4〜5p。

真ん中にピンクの芽?が出ている。花が咲くのかなあ?

この葉っぱ、ご存じの方は教えてください。

Hgさんと谺 拓山さんからブナの双葉(実生)だと教えていただきました。

真ん中にピンクに見えているのが本葉になるとか。

昨年は5年ぶりにブナに花が咲き多くの実がなったそうです。

その実からこぼれた種から、こんなに沢山の双葉が芽吹いたんだと思うと感激です。

一面に映えているこの双葉も殆ど成木には育たないそうです。

また運良くブナの木となっても、その木が花を咲かせるのに50年。

そして多くの実を実らせるのには更に30年かかるとか。

気の遠くなる話だなあ。



新緑のこもれびを浴びて高度を稼いでいく。

芽の下に奥多摩湖が見えて滑れば転げ落ちそうな場所もある。

ツクバネソウが沢山あるが未だツボミ。



二〜三人ゴボウ抜きにして、急坂を登りきると開けた場所に出る。

此処がサス沢山940m。

9時56分。

水色のフェンスの中に送信設備がある。

奥多摩湖のライブカメラらしい。



流石ライブカメラを設置してあるだけあって素晴らしい眺め。

奥多摩湖の全景と奥には大菩薩峠がクッキリと見えている。



奥多摩湖の右奥には、鷹巣山から雲取山への稜線が美しい。



可愛いピンクのスミレはヒナスミレかな?

ナガバノスミレサイシンが至る所に咲いている。



ミツバツツジはもう終わり。

カタクリも葉っぱばかりで咲いていない。



新緑が美しい。



これはヒナスミレ?



ユキザサは未だツボミ。

ヤブレガサがチラホラ。



開けた所に出ると目の前に惣岳山。



距の長いスミレはナガハシスミレかなあ?

エイザンスミレはいつ見てもお姫様のよう。



トリカブトは未だツボミ。



シロバナエンレイソウがあちこちに咲いている。

急坂で振り返ると奥多摩湖が美しい。



今頃未だ桜が咲いている。オオヤマザクラだろう。

やっとカタクリの花が目に付きだした。

今年最後だろうから良く目に焼き付けておく。



岩場を過ぎると惣岳山への登りが始まる。

両側にバイケイソウがニョキニョキと生えている。



ミツバツチグリやニリンソウが陽の光を浴びて輝いている。



ミツバコンロンソウとエイザンスミレ



ハシリドコロが咲いていた。

花の咲いているのを初めて見た。



バイケイソウの驚くような群落。

花が咲くと壮観だろうな。

ひとしきり厳しい坂を登るがあっと言う間に惣岳山頂上に着く。

11時7分。

奥多摩湖で買った焼き芋を食べて休憩。

ほくほくして美味しい。

流石おじさんが自慢していただけある。



頂上のロープで保護された中のカタクリはもう白くなって花の終わり。

若いグループが息を切らせて登ってくる。

「カタクリを初めて見た」

「この花は片栗粉と関係あるの?」

「片栗粉はジャガイモだから関係ないよ」

なんて、聞いていると可愛い。



良く探すと未だ元気な花もあった。



花の中心の模様が綺麗。



ここから小河内峠を経由して月夜見山に縦走出来るようだ。

11時14分御前山に向けて出発。



鞍部に降りると境橋への分岐がある。

途中眺望の良い所がある。

カラマツ越しの石尾根がいい感じ。



頑丈な植生保護の柵の中を行くとまたベンチがあり富士山が目の前に見える。

今日は少し曇っている。



エイザンスミレがあるとつい足を止めてしまう。



緩い登り返しで御前山頂上着。

11時34分。



頂上からは正面に鷹ノ巣山その左に山頂が禿げているように見えるのが日陰名栗峰、その左奥が雲取山。

鷹ノ巣山の直ぐ左奥は芋ノ木ドッケ、右奥は天祖山になります。更にその奥が長沢背稜。

鷹ノ巣山から左手前に延びているのはカヤノキ尾根。

Hgさんに教えていただきました 。

何時かあの尾根を歩いてみたい。



以外と広い山頂は大勢の人が昼食中。

カラマツの若葉が可愛いなあ。



目の前はカラマツを伐採してあるので見晴らしが良い。

中学生が大勢先生に引率されて登ってきた。

各々が新聞を広げて昼食。

シートではなくて新聞紙に座るなんて珍しいなあ。

十分に休憩して下山開始。

12時17分。



階段状の急坂を下ると汗びっしょりのパーティがドンドン登ってくる。

「後少しですよ」と励ましながら下っていく。

10分ほど下ると左の樹木の向こうに避難小屋が見える。

真っ直ぐ行くと大ダワ経由で大岳山に縦走出来る。

避難小屋は立派で、水場やトイレも完備している。

ガラス張りの明るい室内は布団なども準備されている。

ガラス張りなので、都内の夜景を楽しみながら宴会する人も多いようだ。



避難小屋から見た大岳山。

その向こうに都心の景色が広がる。

夜景は綺麗だろうなと思う。






変わった白いスミレとハシリドコロ



ヤマエンゴサクやニリンソウの咲く道はなだらかで快適。



少し行くと湧き水の広場があって眺望がよい。



ハシリドコロの群落が広がる。

ここは都民の森で良く整備されている。

いくつも散策路がある。



カラマツの新緑が美しい。

しかし頂上ではあんなに大勢居たのに、この下山路では誰にも出会わない。

??



カツラの大木がある。

早春には真っ赤な花が咲くが、もう終わっていて緑の新緑が美しい。



左、カツラの若葉と右、目薬の木。



ヨゴレネコノメが群生している。

もう花は終わっている。

シロバナエンレイソウもあちこちで目立つ。



アズマイチゲが今頃咲いている。

もうとっくに花期は終わっていると思っていたので嬉しい。



ミツバコンロンソウとニリンソウのツボミ。



アズマイチゲが一杯花を広げている。

何時もすぼんだ花が多いので感激。



この道は登山道を降りていくといつの間にか散策路や林道に出てしまう。

林道も花が多くて楽しい。

ハシリドコロの花の中を覗く。



イタヤカエデの大木。

板で屋根を葺いたように、雨が漏れないほど繁るので、この名前が付いた。



コガネネコノメ発見。

初めて見るが綺麗だ。

ニリンソウが沢山目に付くようになる。



ヨゴレネコノメの花の後はロケットみたいになるんだなあ。



ヤマエンゴサクとムラサキケマン



色の濃いスミレが目を引く。

これはオカスミレだろうか?

白いスミレは?



ニリンソウがいよいよ目に付くようになる。

未だツボミも多くこれからしばらく楽しめそう。



突然トチノキ広場の東屋に着く。

13時49分。

ゆっくり降りたので1時間半ほどかかっている。

ここから左に登山道があり御前山と書いてある。

此処から登ればど゜こに着くのだろうか?



車道に出て直ぐに右に降りていく。

栃寄の大滝を見下ろしながら降りていく。



静かな山道を降りていくと見かけない先の割れた葉っぱ発見??




沢に沿っていくとニリンソウのお花畑が続く。

びっしりと絨毯のように咲いている。



沢を木橋で何回も渡る。



沢にはワサビ田が所々にある。

ワサビのニオイがする。



ワサビの花とホウチャクソウのツボミ



此処のヒトリシズカは何か弱々しい。

何時も見る黒い葉とゴツイ歯ブラシのような花とはイメージが違う。



花弁が深く二裂しているのでサワハコベかな。

此処で初めて大きなカメラを提げた若い男性に出会う。



ツルカノコソウとコンロンソウも沢に沢山咲いている。



14時43分車道に飛び出す。

黄色い花はノゲシかと思ったが葉が丸い?

この花はジシバリだと教えていただきました。

セリバヒエンソウが一杯。



奥多摩湖の湖岸を歩くとウツギの花が満開。

ハルジョンも立派な花を付けている。

もう初夏が近い事を伺わせる。

花を写しているとゼイゼイ言いながら大勢が走ってきた。

境橋の上を疾走していく。

「あっ、きっとバスの時間なんだ」

と思ったが今日は時間はたっぷりある。

バスに間に合わなければ奥多摩むかし道でも歩いて帰ろうかと思う。

15時10分、境橋に出るとなんと3台のバスが数珠つなぎで出発している。

間に合わないと思っていると、目の前で停まってくれた。

運転手さんありがとう。

奥多摩駅でビールを買おうとしていると、美人女駅長さんがもうすぐホリディが出ますよと言ってくれたので

慌てて改札に駆け込む。

運良く座れたが、青梅でも今日は祭りがあった所為で大勢が乗り込む。

今日はカタクリだけでなく沢山の花達に出会う事が出来た。

これから益々山歩きが楽しくなる季節だ。





総歩行距離10.5q

累積標高差 +1155m −1303m

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