箱根の山三昧 V 2006/03/21

− 早雲山駅 〜 冠ヶ岳 〜 神山 〜 駒ヶ岳 −

朝早く起きて、温泉にゆったりと浸かる。

何とか、疲れも取れた様だ。

予定通り駒ヶ岳まで歩くことにする。

朝食のバイキングで、パンとヨーグルトとバナナを分けてもらう。

何しろ昨日も、お弁当を買うことが出来ず、残り物のおにぎりを昼食にした。

今日の目的地の駒ヶ岳は観光地なので、レストランがあるはずだ。

しかし用心の為にリュックに放り込む。





総歩行距離6.2q

累計標高差 +1044m − 453m



上強羅から一駅ケーブルカーに乗ると早雲山駅。

毎日強羅から、早雲山駅まで往復している運転手さん、ご苦労様。

四季折々の季節を感じながら運転しているから飽きないのかなあ。

スポーツドリンクを仕入れて、8時24分出発。



早雲地獄登り口の石碑がある。

「箱根火山爆裂口の一つにして今でも噴煙温泉が噴きだしている」

神山まで105分の標識から登り始める。



最初からなかなかの急登。



9時37分、登り始めてから休みなしに来てもう大涌谷分岐に着くはずだ。

右下に大涌谷が見えてきた。

しかしなかなか着かない。



緩やかな道となり、木々の間から富士山が見えると分岐に着いた。

一息入れて、よく見ると此処は大涌谷分岐ではなかった。

既に登り始めてから75分経っている。

ガイドブックでは神山分岐に到着している時刻だ。

第一此処から早雲山駅まで45分と書いてあるが、いくら下りとは言え無茶だ。

コースタイムが早すぎるのか、私達が既に健康な成人男性の速さでは登れなくなっているのか?



一休みして右へと下っていく。

左へと行くと、神山を巻いて駒ヶ岳に行くことが出来る。



左に巻いて岩場を下っていくと、やっと大涌谷への分岐に着いた。

9時56分。

大涌く谷へは有毒ガス発生の為通行止めになっている。

正面に昨日歩いた丸岳が見える。



この辺は、フォッサマグマの影響で、ハコネサンショウバラなどのハコネの名が付いためずらしい植物が多いらしい。

この黒い葉っぱは何だろう?



富士山や丸岳から金時山までの稜線が綺麗に見えている。



大涌谷に沢山の観光客がやってきている。

10時27分、冠ヶ岳の分岐。



5分と書いてあったが、とても無理。

急坂をかける様にして登って7分。



正面に神山が高くそびえている。

この冠ヶ岳は、神山が3000年ほど前水蒸気爆発を起こした時出来た溶岩の山らしい。



また分岐まで戻り、此処から神山へも5分と書いてあるが、霜柱が多い凍った斜面を登る。

先ほど登った冠ヶ岳が右手下に見える。



10時54分神山頂上。

早雲山から、2時間30分(150分)かかっている。

祭日というのに此処まで誰にも出会わなかった静かな山頂。

この神山は、箱根の山の中で一番標高が高い(1438m)成層火山。

箱根中央火山の中で最後まで噴火活動していた山だ。

2700年ほど前の噴火で山の北西部が吹っ飛び、早川をせき止め芦ノ湖が出来たと言われている。




ガイドブックでは、見晴らしはないと書かれているが、見晴台の様な所があり、駒ヶ岳や、相模湾が一望出来る。



また、西側にも、富士が望める絶好の眺望ポイントがある。

塩尻峠から長尾峠、丸岳、乙女峠そして金時山へと続く稜線が美しい。

昨日の午後はあの稜線を歩いていたんだなあ...



10時57分下山開始。

最初は岩がごろごろしている荒れた道を下る。

今日初めて初老の男性と、若い男性の登山者に出会う。

その内岩が無くなると、赤土の深くえぐれた道を下るようになる。

ぐちゃぐちゃの道で、三人組のパーティを交わそうとしたが、

道が靴幅だけしかなく、横の赤土に踏み入れると足首までずぶっと行く。

ズルズル滑る道を下ばかり向いて下っていると、倒木に、もろに頭をぶっつけた。

目から火花が散った。

気を失うほどクラクラしたが、此処で倒れたら泥だらけ。

かろうじて手を付いてこらえる。



突然開けた場所に出てホッとする。

11時48分。

登り始めてから3時間24分(204分)

ここで、巻き道と交わる。

巻き道なら100分と書いてある。

また此処から、右へと行くと棒ノ沢に出て、芦ノ湖に降りられるらしい。



また、神山からの下りよりは歩きやすいが、ズルズルのえぐれた道を行く。

霜柱の解けた道は手に負えない。

途中一寸した岩場を越えていくと、子供連れとか、大勢のお年よりのパーティが降りてきた。

みると、登山靴など履いていない人達ばかりだ。

一歩降りるのに滑りまくっている。

「この先、道は良くなりますか」

と聞くので、ズボンまでぐちょぐちょになった私の足を見せた。

どちらまでですかと聞くと

「大涌谷に降りるつもり」と言う。

「大涌谷のコースは通行止めですよ。それに神山への道も此処よりずっと悪いですよ」

それを聞いて何人かは引き返そうと言い出したが、

経験豊かそうなリーダーは初志貫徹で進み出した。

「オラシラネエッと..」

無事ひっくり返らないで下山出来ただろうか?

その後直ぐに駒ヶ岳ロープウェイの駅舎が見えだした。



カヤトの中を登って行く。

神山の向こうに富士の姿が。



頂上近くには、でっかくて四角い石が沢山転がっていた。

何かの廃墟の跡だろうか?



山頂には 箱根神社の前身ともいわれる駒形権現が祀られている駒ヶ岳神社がある。

12時13分着。

この山は1327mあるが、神山と違って溶岩ドームとなっていてだだっ広い。

明神ヶ岳が眼下に見える。



南の方には去年廃業となった箱根ケーブルカーの駅舎が見える。

その左には相模湾が見渡せる。

あの街並みは、小田原だろうか。



神社の横に山頂標識がある。

富士山は、霞んでいる。



風が冷たくじっとしていられない。

ロープウェイの駅舎まで降りていくと観光客が大勢居る。



駅舎の横には、展望所があり、芦ノ湖が見下ろせる。

天気は悪くなってきている。

風も強くとても寒い。

昨日の午前中歩いた、箱根港は左端。そしてずう〜っと右に行って、三国山そして湖尻峠へと続いている。

真下に見えるのは箱根園。



頂上真ん中には、スキー場の廃墟が。

こんな所にスキーをしに来る客が居たのだろうか?

近年、観光客の目的が変わったのだろう。

箱根に来ても、駒ヶ岳などに来ずに、温泉でゆったりとして、美術館巡りなどやるのだろうか。

この山頂は既に、コンクリート廃棄物の廃墟となりはてつつある。



寒くてお腹もすいたので駅舎にはいるが、なんと言うことでしょう??

この駅舎も既に廃墟寸前。

切符売り場以外には、一寸したお土産売り場があるだけ。

あとはジュースの自動販売機のみ。

温かいおそばを楽しみにしていたが、朝ホテルの食堂で分けてもらったパンを囓り帰ることにする。

もう、歩いて帰る元気はない。

家内は不服そうだったが、フリーパスの使えないロープウェイで降りる。



箱根園は昨年来て、立派な大島桜に出会った。

駒ヶ岳を後にして、これまたフリーパスの使えないバスで帰る。

箱根湯本で買い物をしホテルから送ってもらったバックを受け取り、3時47分の10000型ロマンスカーに乗る。

箱根のお山は、静かだツタが、箱根湯本は人の山。

ロマンスカーも殆ど満員。

なめらかな走りを楽しみながら、蒲鉾をつまみに缶ビールを飲み干す。

三日間天気で素晴らしい山歩きが出来たことに感謝。

もう、峠越えの縦走も終わりの時期かなあ。

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