笠取山 2005/11/3

− 多摩川源流の道を行く −

皇太子が登った山として紹介されていた笠取山。

東京都の水源として玉川上水があるが、その水瓶である奥多摩湖の更に奥の多摩川源流として有名だ。

更に、この山は、東京都のもう一つの水源である荒川の上流秩父湖の、更に源流ともなっている。

また、西側には笛吹川が広瀬ダムを経由して甲府市内を流れてやがて富士川となり太平洋に注ぐ。

つまり三つの川の分水嶺ともなっているらしい。

明治初期に、焼き畑農業や山火事により山は丸裸となり、河川は渇水と氾濫を繰り返した。

東京都は、この山域を買い取り、植樹して安定な水源を確保する事に尽力したという。

今でも東京都の所有であり、東京都水道局が管理している。

その為山の植生は、近辺の山と少し異なった特異なものとなっている。

地質は白亜紀四万十帯小河内層群。


例によって、新宿の都庁近駐車場に集合。



都庁広場から見上げた都庁と、かって勤務した事のあるNSビル。



7時15分に出発。

二台のバスに分乗する。私達は2号車。

高井戸から高速に入ると、すでに渋滞が始まっている。

のろのろ運転で八王子を過ぎても益々渋滞は酷くなるばかり。

今日の添乗員さんは、若い頃には山によく言っていたらしいが、就職して遠ざかっていた事。

定年後、登山の添乗員を始めた事、花が好きで仕事を離れても山歩きをしている事を一生懸命に話す。

今日の登山ガイドは女性でこれまた話し好き。

クドイとよく言われると言いながら、登山の注意を延々としゃべっている。

「ストックを最近利用している人が多いが、団体で登る時は、急な坂や、岩場では使わないで欲しい。」

「特に岩場の下りのダブルストックは非常に危険」

「登りでは後ろの人にケガをさせないように」

「朝食を食べていない人は、バスの中で食べるように」

「行動食はこまめに、昼食は軽く」

今年40回目のガイドだという彼女は、今までの経験を全て披露するように良くしゃべった。



談合坂で休憩するが、バスが停まる所もないくらい満員。

勝沼インターで降りて、塩山市内に入り、旧青梅街道を行くと、大菩薩温泉の横を通る。

ついこの間、此処から大菩薩峠に登った。

この道は大菩薩ラインと呼ばれている。

紅葉真っ盛りの中を、引き返すように奥多摩湖方面を目指す。




登り切った所が柳沢峠。ここから丸山峠経由で大菩薩嶺に縦走出来る。

柳沢峠から、奥多摩湖方面に下っていく。

ヘアピンカーブのところで大崩壊があり、復旧工事が行われている。

先日、大菩薩嶺に登った時には通行止めだったが、仮設橋が出来て通れるようになっていた。

この手前から左に入り一之瀬林道を登っていく。

この大規模崩壊があった所がオイラン渕。

昔この山には、「黒川金山」と呼ばれる隠し金山があった。

工夫を慰めるため大勢の遊女がいたそうだが、閉山の時、この淵に突き落として55人も殺したそうだ。

今でも若い女性の鳴き声が聞こえて、独身の男性にたたると言われている。



作場平に着くと駐車場にあふれんばかりの車が停まっている。

ストレッチをして、11時15分出発。

ここは海抜1310m

ずいぶん遅いスタートとなった。

「ヘッドランプを持っていますか?」とガイドが聞く。

持っていないのは私達だけ。


紅葉がとても素晴らしい。



東京都水道局によってとても良く整備された「源流の道」を行く。

苔むした岩が雰囲気がいい。



源流に沿ってしばらく行くと一休坂分岐。

11時38分。

急いでいる割にはもう休憩。

一休坂ではなく、ヤブ沢経由で行く。



ブナやミズナラの紅葉が美しい。



11時55分、ヤブ沢峠着。

此処から左へ17q行くと柳沢峠。

車も通れる道となっている。



良く整備された道をゆっくりと行く。

あまりにゆっくり過ぎて、調子が合わせにくい。



カラマツの素晴らしい紅葉を初めて見た。



鹿の皮剥ぎがいたる所にある。

12時47分笠取小屋に着く。



笠取小屋は、東京都が、造林作業用に造った「造林小屋」だったが、、今は源流の道の管理小屋となっている。

予約しておれば泊まる事も出来るらしい。

左は最近増築された小屋。



カラマツ林の中の広場で昼食。

右の写真、、正面奥のとがった山は大菩薩嶺。





13時10分出発。

素敵なカヤトの中を歩いていく。





唐松林の向こうに、笠を広げたような笠取山が顔を出す。



少し行くと雁峠分岐。

ここから左へ行くと、水晶山、雁坂嶺経由で甲武信ヶ岳に縦走出来る。

向こうに見えているのが水晶山だろうか?



小さなピークに着くとそこが、多摩川、荒川、富士川の分水嶺。



笠取山はもうすぐ。



右はカラマツのマツボックリ



「まじめな香川の直登道」のような真っ直ぐな道が頂上まで続いている。



登り始めるとかなり急坂だ。

足の後ろが攣りそう。

途中で休むのかな?

と思っていたら、なんと最後まで一気に登り切ってしまった。

ペースに付いていけなかった脱落者が4人ほど後に続く。

老人パワー恐るべし。

先ほどまでのスローペースは、この坂を一気に登るための準備だったのか?

13時47分、頂上着。

意外と狭い頂上だ。



山梨県が立てた「山梨百名山」の標識。

南には大菩薩嶺がそびえている。

富士山は、かすかにしか見えない。



西に見えるのは、乾徳山2016mと黒金山2232m

北西には雁峠の向こうに古札山。甲武信ヶ岳に続く縦走路。



頂上から尾根は、岩で足場が悪い。



岩場を少し下りのぼり返すと、笠取山の頂上1953mに着く。

実は、この山は矢筈になっていて、この埼玉県が立てている標識の方が、地図上の頂上。

でもとても狭い。



ヤセオネの岩場を慎重にしばらく行く。

少し下ると水干への分岐。



多摩川の最初の一滴は確認出来なかった。

ここからしばらく伏流水となって、60m下に水流となって流れ出すらしい。



ジゾウカンバの古木が多い。

丸い実を付けている。

先ほどの分岐まで引き返し、中島川口に向かう。



コメツカ゜の大木の中を降りていくと、素晴らしい紅葉が始まる。



ここで、カエデのお勉強。

「イタヤカエデ」「イタヤメイゲツ」「ウリハダカエデ」等々、

葉っぱを見せながらガイドが説明するが多すぎて覚えられない。

今まで、切れ込みの小さな葉はカエデではないと思っていた。



しばらく下っていくと、また素晴らしいカラマツ林になる。



15時14分、黒エンジ尾根の分岐に着く。





また、美しいカエデの紅葉の中を歩く。



開けた所に出るとカラマツ林の向こうに大菩薩嶺がそびえている。



16時10分川島川口に到着。

なんとか、明るい内に下山する事が出来た。

柳沢峠から、大菩薩峠登山口の大菩薩のお湯に寄る。

ツルツルすべすべの素晴らしい温泉をゆっくり楽しむ。

ビールを二缶も飲んで、ウトウトするとバスは9時過ぎに新宿に着いた。

天気が悪く富士山の姿はよく見えなかったが、カラマツの紅葉に感激した一日だった。



歩行距離、約10q

累計標高差 +896m −866m
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