金時山〜明神ヶ岳 その2  2005/04/30
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− 意外とタフな尾根コース 時間に追われて少し大変 −

明神ヶ岳まで2時間5分の道標を信じて出発。

11時10分

道標通りだと1時15分には明神ヶ岳に着くはず。

そこから明星ヶ岳まで90分。

とすれば2時45分。

休憩を入れても3時には着くはず。

下りが1時間3分で4時半。

5時18分のロマンスカーに乗れるかも。

なんて勝手にスケジュールを決めて下りを急ぐ。



意外と道は急で、しかも状態は良くない。
溶岩が露出している場所も多い。

この金時山が噴火で出来たのは、30万年も前のはずなのに、まだ焼けたようなピンク色の石がごろごろしている。



10分ほど下ると、目の前が開けて仙石原から神山、芦ノ湖が見えるが霞んでいる。
(神山1438m中央火口丘群の中で最高峰。3000年前に噴火して芦ノ湖が出来た。)

次々と登山客が登ってくるので、登り優先ルールではなかなか下りていけない。
20分ほどで金時神社への分岐に到着。そのまま直進する。



しばらく下ると、明神ヶ岳への縦走路が遙か見渡せる。

意外と遠くに見えるので少し不安になってきた。

小さな子供達やお年寄りがどんどん登ってくる。

家族連れはズック靴が多いが、所々噴火の名残のあるガレた道が続くので、大変だろうと思う。



滑りやすい道と岩場の道が交互にある。

振り返ると今登ってきた金時山がそびえている。

仙石原に向けてどんどん下りていく。



スズタケや、背の低い小さな葉のハコネダケの中を下っていく。

11時54分、矢倉沢峠867mに着く。

うぐいす茶屋は閉まっていた。

ここから仙石原の金時山登山口に下りる事が出来る。



ここで道標を見てアレッと思う。

金時山まで登りで40分と書いてある。

私達は、離合で時間を食ったものの、一生懸命下りて43分かかっている。

大体、標高差350mの急坂を40分で登るとは私達には無理だ。

しかも明神ヶ岳までは此処から95分とある。

125分か95分を引くと30分。

この山の標準タイムでは30分で下る事になる。私達は13分オーバー。

これから先の95分がとても心配になってくる。



背丈の高いスズタケが両側から迫ってくる中を黙々と行く。



途中で右に曲がると急坂が始まる。

連休の箱根の山というのに誰も歩いていない。
静かな山歩きを楽しむ事が出来る。




ぐんぐん高度を稼いでいくと、後方に、にょきっと頭をとがらせた金時山が見える。

写真中央に見える駐車場は、金時神社から足柄市の矢倉沢に抜ける
明神林道にある金時山トンネルの入り口だろう。

あの駐車場からだと一時間ほどで金時山に登れるだろう。

ミツバチグリが山道で輝いている。



10分ほどで963mのピークに着く。

これからまたどんどん下る。

870mまで下がってまた登っていく。

12時20分

明神ヶ岳まで75分の道標に着く。

金時山からすでに1時間10分経っている。

道標ベースでは50分の筈。どんどん遅れている。



背の低い笹原を行くと目の前に明神ヶ岳が見えてくる。

背の高いササにはいると、風が通らないのでむせかえるような暑さだ。

二つ目のピーク946mを過ぎると神山が益々近く大きく見える。



3つ目の小さなピークからは、素晴らしい広葉樹の林の中を行く。



ヨゴレネコノメやエイザンスミレが、一面に咲き誇っている。



沢筋を行くと初めてのハイカーに出会った。このコースが好きで良く来るそうだ。
道標の事を聞くと、このコースは道標通り歩くのは厳しいとのこと。
特に明神ヶ岳の最後の登りはキツいので頑張ってくださいと励まされる。

見晴らしが開けると、火打石岳の看板に出た。

標高957m

此処で火打ち石が沢山取れたそうだ。

頂上は直ぐ上にあるらしい。
が、登らずにそのまま真っ直ぐ進む。

13時3分。



気持ちの良い尾根を歩いていくと、若いカップルが地図を広げている。

明神ヶ岳まで40分くらいですよと教えてくれる。

沢山のスミレやクサボケが咲いている。、
今年始めてみるウマノアシガタがてかてかと輝いて咲いている。

最後のピークの向こうに明神ヶ岳の反射板が見える。

あれが頂上だろうか?



振り返ると金時山からの稜線が見える。

金時山はすでに、はるか遠くになっている。



暑さが厳しく風も吹かないために、家内の歩行スピードがガクンと落ちてきた。

階段を過ぎ最後の200mの厳しい登り。



尾根道の両側は、風化が進んでいるのか大規模な崩壊が進んでいる。

三嶺のアオザレのように大きく崩れ落ちている。

暑さにクラクラしながらレーダー反射板にたどり着く。

13時43分。

すでに予定時間を大きく過ぎている。

この反射板は、使用していないのか壊れている。



まだまだ頂上には着かない。

気持ちの良い雑木林が続く。



この山系独特の小さな桜が満開。
まめざくらだろうか?



大きなザレ場を過ぎると、エンレイソウが沢山咲いていた。



やっと明神ヶ岳の広い頂上に到着。

1169m

家内は暑さに顔が真っ赤になっている。

13時56分。

金太郎山から、約2時間45分かかった事になる。

休みも一回も取らずに歩き続けたのに、アップダウンの多さとこの暑さのせいかもしれない。






先ほど通った反射板も遠くに見える。

溶岩が崩れている様が良く解る。



神山の左後ろに駒ヶ岳が覗いている。

宮城野の町は遙か下だ。



頂上では3組くらいのパーティが寝転がっていた。

この暑い中で爆睡している。

GWの山としては、拍子抜けするほど登山者は居ない。

少し遅くなったが昼食にする。

金時茶屋で200円で買ったお稲荷さんを食べ、パンをかじるが食欲が湧かない。

ペットボトルもすでに4本開けてしまった。

あと2本しかない。

一本は下りのために残し、残りの一本を分けて飲むが、いくら飲んでも喉の渇きは消えない。



この頂上の道標では、宮城野まで80分。
明星ヶ岳まで90分となっている。

私達の後から夫婦連れが2組やって来たが、皆さん3時間近く掛かったそうだ。

明星ヶ岳に向かうつもりのようだが、この90分が信用出来ないので悩んでいた。

私達は、早々に諦め宮城野に下りる事にする。

14時10分出発。




宮城野の町は遙か下。



大雄山の分岐を過ぎて下りていくが快適な道が続く。



矢佐芝への分岐もクリア



14時46分 明神ヶ岳と宮城野の分岐に着く。

頂上から36分なのでかなり順調。

これなら湯本でゆっくり買い物出来るね!!

なんて余裕で下っていく。



ところがどっこい、道が酷く荒れておまけに滑りやすい所もあり、慎重に下りざるを得ない。



新緑が綺麗な場所で小休止。

15時4分

昨日からの山歩きで、膝にかなり負担が来ている。

頂上で爆睡していた若い男性が、走るように追い抜いて行った。



新しい防砂ダムに着き、もうバス停も近いと思った頃に後20分の道標。

何じゃこれは??

後40分の道標からすでに45分も過ぎている。
別荘地の横をかけるように下りるがなかなか着かない。
ついグチが出る。



15時50分に登山口着。
頂上から1時間40分掛かった。

此処が標高467m

約標高差700mを下りてきた事になる。

此処の看板も登り90分と書いてある。

この標識通りだと一時間に標高差460m位、登らないといけない。

私達には無理なタイムだ。

さらに10分ほど歩いてバス停へ。

冷たい富士山の天然水を買って一気に飲む。

とても美味しい。

先ほどの二組の夫婦も下りてきた。

やはり明星ヶ岳は諦めたらしい。

4時10分のバスで箱根湯本に向かうが、途中で大渋滞。

やきもきするがなんとか17時過ぎに箱根湯本着。

17時18分のロマンスカーに何とか間に合い、冷たいビールと蒲鉾で乾杯。

乙女峠から金時山〜明神ヶ岳縦走で

歩行距離12.5q

累積標高差 +1017m −1283m

7時間と少しの山歩きであった。

箱根は観光地なので、登山客でごったかえしていると思ったが、意外と静かな山歩きを楽しむ事が出来た。

道標に書かれている時間は、かなり厳しい歩きが要求される。

次回からはもっと余裕のあるスケジュールで望みたい。

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