三国山2 2005/9/10

三国山まで歩いてきて、この山系は、奥秩父や奥多摩の山と何処か違うと感じていた。

まず岩が全くない。

柔らかな火山灰で一面に覆われている。

地図で調べてみると、この山並みは丹沢山系の西の端になるようだ。

フィリッピンプレートの激突により、島だった丹沢や伊豆半島が陸続きになったのは500万年前。

その時のショックで南アルプスまでもが隆起したらしい。


約500万年前の富士山周辺(参考:1990 田中収他)

プレートのぶつかったエネルギーが溜まり、富士山が噴火を始めたのはそのずっと後になる。

この三国山は、富士が幾度も噴火するたびに、その火山灰を大量に被ったのだろう。

富士山川側はなだらかだが神奈川県側には結構急な事からも推測される。



資料素材
 久保覚(富士五湖TV) からお借りしました。


山中湖は、富士五湖の中で一番湖面が高い。

やはり丹沢山系からつながる三国山が延びてきていたためだろうか。

どちらにしても富士五湖が今の形になったのはつい1000年前。

富士山は大変若い火山なのだ。

ちなみに此処から直ぐ南東に箱根の金時山がある



三国山、13時50分出発



やわらかい火山性の砂まじりの道は、水の流れで浸食されて深く掘れている。

シロヨメナも暗い山道では輝いて見える。



ナガバノコウヤボウキのようだが..

右はハナニガナかな?



クサボタンの咲いている所から車道に飛び出す。



ここが三国峠。14時7分着。

沢山の車が停まっている。

ここから三国山か、鉄砲木の頭に登っているのだろう。



車道から細い山道を登っていくと広いカヤトに出る。

振り返るとなだらかな三国山が見える。



写真撮影に来ていたお年寄りと少し話をする。

私のカメラを見て、ミノルタを自分も使っていて気に入っているとの事。

見るとライカミノルタのレンジファインダのカメラを持っている。

この様なカメラで、ゆっくりと景色を切り取って行くのも楽しいだろうと思う。

話していると何時までも、離してくれないので早々に失礼する。



気持ちの良いなだらかな道が続く。

山頂も緩やかな曲線を描いている。

こりゃ楽勝で登れるかな?



右は、一輪だけ咲いていたマツムシソウ。



ベニイタドリのピンクが鮮やか。

此処のアザミは、フジアザミではないが、花の総苞?が大きくてヒゲが出ている。

変わっている。

ナンブアザミかも知れない。



植性保護のためロープが張られている場所に来ると、突然道が急になりしかも大きくえぐれている。

クサフジかな?



トモエシオガマと真っ赤なバライチゴの実



ゲンノショウコの背が高いのが可愛く咲いている。

薄いピンクが可愛い。



キツい坂を滑りながら登っていくと、鉄砲木ノ頭到着

14時28分。

道標には明神山と書いてある。



山中湖が眼下に見渡せるが、逆光と薄いガスで、霞んでいる。



北には、石割山を望む事が出来る。



鉄砲木ノ頭は、広い火山性の砂地になっていて木が生えていない。

浸食が進んでいる。

樹木は元から生えていなかったのが、伐採されたのか?

東側には樹木が豊富なので、見晴らしを良くするために伐採したのかな?



おっ!!これぞフジアザミ。

やつと見つけた。

でっかい!!



コウヤボウキの実かな?



北東の方向は、青空が見えている。

神社の石に腰掛けて弁当にする。

日が当たっているが風が冷たく気持ちがよい。

先ほどの女性三人連れが登ってきた。

私達が登っているのを見て、来たくなったらしい。

広々とした眺望を楽しんで直ぐ降りていった。

バスの時間があるのだろう。



冨士山方向は逆光と薄いガスで、はっきり見えない。

肉眼ではかなりくっきりと見えているのだが、デジカメだと霞んでしまっている。

コントラストを精一杯上げてもこんな物。

残念だ。

午前中か、もっと空気が澄んでいる時期に再度来てみたい。





山中諏訪神社

三国山の方向はガスの中。



いくら待っても富士山ははっきり見えない。

このままパノラマ台経由で降りて、湖畔でゆっくりしようかとも思ったが、

やはり家内は計画通り、切通峠経由で降りるという。

それならノンビリしては居られない。

15時5分、出発する事にする。



最初は緩やかな、林の中を降りていく。

しっかりと踏み込まれた山道が続く。

アザミやツリフネソウが目を引く。

しばらくしてピークを登り返した辺りから道が悪くなる。



浸食された道は歩きにくく、避けて歩かざるを得ない。

15時43分切通峠。

このまま真っ直ぐ行くと高指山30分。狐釣山3時間40分とある。

左に曲がり、平野に降りていく。



やはり歩きにくい道が続く。

3pくらいの梨みたいな実が沢山落ちている。

多分、猿酒の原料となるサルナシだろう。



大勢の声が聞こえるようになると、15時52分グランドの横に出る。

ここには、民宿や旅館の付属の運動施設が沢山出来ている。

鉄砲木ノ頭はすでにガスの中。



アキノキリンソウと??



レトロな車が沢山置いてある素敵な家

右はクルマバナのように見えるが?



野球やサッカー、テニスのグランドがいっぱいあって若い人達が大きな声を上げている。

泊まり込みでスポーツを楽しみに来ているようだ。



シロヨメナやツリフネ荘の群落。

舗装路となり、花を見ながら行くと、初心者マークの車から女の子が二人降りてきた。

仲間に水を届けに来たようだ。

道の真ん中に車を停めてどうするのかなと思っていたら、対向車が来て脇に避けるのかな?

と思っていたら猛スピードでバックをし始めた。

危ないっと思ったら案の定、縁石にガリガリッととぶつけた。

ライトグリーンの新車の側面が傷だらけ。

女の子は結構けろっとして、帰っていった。

お父さんの泣き面が目に浮かぶ。



車道に出ると足の裏が痛くなってきた。

16時29分、平野のバス停着。

なんにもない所だ。

湖は離れていて見えない。

湖畔でも散歩しようと思っていたが諦める。

コンビニで、冷たい水とビールを購入。

観光案内所の立派なトイレで顔を洗い、ビールを一気飲みする。

旨い。

17時20分発の新宿直行便に乗り、山中湖畔を経由して、ウトウトするともう深大寺のバス停に来ていた。



17時50分頃新宿に着き、いつものように家路を急ぐ。

目の前にある富士山がはっきりと見えないのに悔しい思いをするが、

思ったより花の多い山道をゆっくりと歩く事が出来た。

さあ、来週は、蔵王の温泉三昧トレッキング。

楽しみだ。

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