扇山、百蔵山 2005/10/30


− 富獄12景の山、扇山と桃太郎伝説の百蔵山を歩く −

今週も、週末になると天気が悪い。

土曜日は諦めて、ごろごろするが、日曜日は、先週のように晴れるかも知れない。

ところが、天気予報がドンドン悪く変わっていく。

手短な山に出かけようと計画するが、天気が悪いと乗り気がしない。

大月より手前で、バスに乗らなくても良い山と言う事で、扇山に行く事にする。

もし天気が良ければ、百蔵山(モモクラヤマ)まで縦走しても良い。

例によって5時に家を出て、新宿高尾経由で、鳥沢駅に着いたのは7時40分。



鳥沢駅は普通の民家のような瓦葺きの駅だ。

駅前には大きな柿の木があった。



7時50分出発、甲州街道を渡った、いろはやの赤い自販機の横を入っていく。

落ち着いた感じの住宅地の中を行く。

サザンカが満開だ。

もうそんな季節になったんだなあ。



扇山へは趣向の効いた標識が次々とあって道を迷う事はない。

園芸のホトトギスも綺麗だなあ。



ツワブキももう花を咲かせている。



コセンダングサも満開。

イヌタデは、見納めかも。



キツネノマゴが所々に咲いている。

右はセリにしてはデカいのでオオゼリ(ドクゼリ)かも知れない。

匂いをかいでみるのだった。



シュウメイギクかな?

黒い実はヤブランの実だろう。




車道を行くが車は全く通らない。

この赤い花は?多分ヒヨドリジョウゴの実だろう。



ガマズミの実と小さな葡萄のような実が大月カントリーの金網に沢山ぶら下がっていた。



途中から車道を離れ、山道を行くが、また車道歩きとなり、ゴルフ場に着く。



梨の木平に8時50分につく。



綺麗に整備されて、公園のようになっている。

変わったトイレがある。

登山届けのポストも設置されている。



観音像にお詣りしてから登山道を登る。



この山はコウヤボウキが多い。



オキナグサの実は初めてであった。

右はシラネセンキュウ。

レースのような花が咲く。



少しキツい山道にはいると、水場がある。

ご夫婦が湧き水でコーヒーを煎れていた。

初老の男性が、愛犬が降りてこないと大きな声で呼んでいる。

この後、山頂まで犬には出会わなかった。

登山の時にもリードを付けて置いてね。



赤い祠の山の神



杉の根元から水が湧くという水呑み杉



水は出ていなかった。



ゲンノショウコももう見納め。

シロヨメナ(ヤマシロギク)が谷間に沢山咲いている。



木の実何の実?

見晴らしの良い所にベンチがありコーヒーブレイク。



マユミの木が多いが、うまく写らない。

素敵な山道が続く。



黙々と上がっていくと、大久保のコルに出る。

10時11分。

右に扇山に向かう。




気持ちの良い広い山道を10分ほどで扇山山頂。

広い広場となっている。

10時20分。



扇山山頂1137.8m

この山は大月市富獄12景に選ばれていて、富士の眺めが素晴らしいらしいが、今日は全く見えない。

頂上には、ご夫婦と男性一人しか居ない。

富士の見えない日にはみんな登ってこないのだろう。



この方向に大きな富士が見えるはず。




コーヒーブレイクと行動食のあんパンを囓り出発。

10時30分。

百蔵山に向かう。



ムラサキシキブが一際目を引く。

私は山に咲く地味なのがコムラサキで、庭先などに咲いているのがムラサキシキブだと思っていたら逆だった。

葉っぱの大きな地味なのがムラサキシキブ。



コルまで戻り、少し登り返すと大久保山。

ここから、厳しい下りが続く。

ここで、アクシデント発生。

新調の登山靴を履いてきたのだが、急な下りで、足の小指が痛くなる。

どうもサイズが小さいようだ。

踵とか、ソールはとてもいい感じなのだが、足先が詰まったようで窮屈だ。

今まで同じサイズでこの様な事はなかったので、よく確かめなかったのが失敗。

痛みをこらえて歩くしかない。

コウヤボウキは満開だが、ハグマ類などはもう綿毛?

右上の花はオクモミジハグマ



色々な種類があるものだ。

でも余り綺麗なものではない。

左上の葉っぱはやけに丸っぽいけど、何だろう。



何処まで下るのか、このままでは、地の中に潜ってしまうのではないかと思われるほど下って、

少し登り返すとまた下り。

上の二つはカシワバハグマの実だろうか。



カンバノ頭まで、登りまたガクッと下り、標高760m位の所で、やっと緩やかな道になる。

この辺で、やっと逆方向から来たパーティに3組ほど出会う。



途中で、宮谷に下る分岐を二カ所過ぎ、 50pくらいの両側の切り立った狭い尾根道を行く。

コタラ山をトラバースして、やっと百蔵山への登りとなる。

これがまたキツい。

岩の足がかりや、木の幹を頼りにひたすら登る。

まさに這い登る感じだ。



30分足らず、踏ん張って登ると緩やかになり、猿橋へと下る分岐に着く。

12時43分。



標識に付いているヘンなマーク。

緑色中央のOは大月市のマーク

ピンクなのは、実は旧笹子隧道をイメージしている。

中央下の半円の部分がトンネルを表している。

大月市では、この旧笹子隧道を観光のメダマにしているようだ。



紅葉の始まった快適な道を行く。



今年はツボミのリンドウばかり見てきたが、初めてしっかりと開いているリンドウに出会う。

桜の紅葉が綺麗だなと見ながら行くと山頂に着く。

12時47分。

この百蔵山は、桃太郎伝説でも有名?らしい。



この百蔵山(1003.4m)も富獄十二景の一つ



この頂上には昔、百蔵大明神がまつられていたのかな?



厳しい登りの後で家内も疲れ気味。



富士の見える方角はガスで真っ白。

眼下に甲州街道、中央高速そして猿橋の町が見える。

猿橋の町の向こうの山肌は、大きく切り開かれて団地が造成されている。



大きな倒木に腰掛けて昼食にする。

足下にヤクシソウが咲いている。

足が痛いので、靴や靴下を脱いでほてった足を乾かし、薄い靴下に替える。

お店で何度も履き替えて試したのに、おかしいなあ?と、良く思い返すと、最後にソールの話になって、

店員がこれが良いと持ってきたのは、履いて歩いて確かめなかった。

大失敗だ。

履いている内に緩くなるかなあ?



十分に休息するが、晴れる見込みはない。

13時24分出発。

山頂から西へ緩やかな山道を下っていくと、分岐に出て左へと猿橋を目指す。



コウヤボウキの咲き乱れる中を降りていく。

右は?オクモミジバハグマ。もう殆ど花は残っては居ない。




ツタウルシの紅葉が美しい。






広葉樹の自然林から、杉の植林地帯に入る手前に、ベンチがあり休憩。

リュウノウギクが秋の終わりを告げている。



ひたすら下っていくがとても整備された歩きよい道が続く。

シラネセンキュウは清楚な花だ。



14時15分、給水塔が見える所で、左へと上がる様に道しるべが案内している。

少し上がると広場に飛び出し、登山口の標識。

14時15分着。



車道を下っていくと、大きな狛犬のある和田美術館の前に出る。

個人の美術館らしいが閉まっている。



素敵な、木立の中を下って行く。

このムラサキの実はコムラサキ



突然巨大な百蔵浄水場に出会う。

ガイドブックではこの辺りに、キャンプ場があり人の良い管理人さんが居る事になっている。

しかしながら、影も形もない。

浄水場に変わってしまったようだ。

この巨大な浄水場は、大月市が東京のベットタウン化すると共に、水源の確保が必要となり

来年春に稼働を予定しているらしい。



キャンプ場の名残の雑木林の紅葉が素晴らしい。



浄水場の下のトンネル道路を通過し、ひたすら舗装路を行くと、目の前に中央高速の橋脚が見える。



田舎道を可愛い汽車型のバス?が走っていた。

ふと前方を見ると、大月駅の前にそびえている岩殿山の特異な姿が見える。

何時も、駅からしか見ていないが、あんなにとがった山頂なんだ。



葛野川を渡り、高速をくぐり、桂川の橋を越すと甲州街道に出て、直ぐに猿橋のモダンな駅に着く。

15時12分着。

日本三大奇橋と言われている猿橋も見たいが、後日にする。

コンビニでビールつまみ類を仕入れて、ホームへ出るが15時29分の普通電車まで未だ時間がある。



線路の向こうに今日登った扇山(右)と百蔵山が見えている。

縦走と言っても離れた二つの山を登ったような感じだ。



駅の裏には、山頂から見えていた新興団地へのへのモノレールのゴンドラが登って行っている。

電車がスタートして直ぐに、都内の人身事故でストップ。

遅れ遅れて結局4時間ほどかかって自宅に着いた。

東京近郊の山は静かな山だった。



 

歩行距離 約15q

累計標高差 +1319m −1311m

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