道志二十六夜山 2006/04/22

− 民間信仰「月待ち」の山を尋ねる −

以前から気になっていた二十六夜山。

田中澄江の新・花の百名山にも出てくる山。

名前の素敵な事と共に多くの花に会える事が楽しみ。

道志山稜の秋山と都留市に二つの二十六夜山がある。

今日は都留市に近い道志二十六夜山を歩く事にする。

道志二十六夜山近辺の地図

二十六夜信仰とは旧の正月と七月の二十六日に月待ちをして、

船の形をした三日月に乗って現れるという阿弥陀三尊(阿弥陀如来・ 観音菩薩・勢至菩薩)を供養する信仰らしい。

江戸の町中でも行われたが、この道志の村では大変盛んであったという。

しかし、七月は良いとしても正月二十六日と言えばもっとも寒い季節。

この道志の村も山は雪に包まれている事だろう。



(二十六夜の月)

二十六夜の月の出は午前三時頃。

村の衆が山頂に集まって、明け方まで飲み食い歌いしたと言う。

特にこの道志二十六夜山の月待ちは、娘達が中心になって行っていたという。

隠れキリシタンの伝説もあり、興味をそそられる話だ。

しかしながら、この山へのアクセスは車がなければ大変だ。

何しろバスが一日数本しかない。

ネットで調べるとなんと、登山口の道坂隧道までは一日一本しかバスは行っていない。

帰りは芭蕉月待ちの湯15時10分発。

9時10分のバスに乗り遅れないように、5時半頃家を出る。



高尾から河口湖行きの電車に乗り換えると、いつもはゆったり座れるのに、朝のラッシュよりもすごい。

乗り口までギュウギュウ詰めだ。

しかもみんな大声でこれから行く山の事をガナリあっている。

しかし、上野原で殆ど降りて、雪崩のようにバス乗り場に突進していく。

先日登った坪山にヒカゲツツジを見に行く集団だろう。

六両の車両ににギッシリと乗っていたので、とんでもない人数だ。

あの狭い登山道はいったいどうなる事やら、イワウチワやイワカガミはどうなる事やら??

上野原からは、ガランとしてしまったが大月でまた満員となる。

三つ峠近辺に向かう人達が多いようだ。

8時46分都留市駅に着く。

寂れた駅前だが駅舎はピンクで綺麗。

富士急でお馴染みの女性の駅長さんが居る。



月待ちの湯行きと道坂峠行きのバスが待っている。

時刻表を見ると道坂峠行きは8時10分発と9時20分発となっている。

昨日富士急バスのHPで調べたのとは違う。

増便になったの?何か不安。

それにしても都留市から出るバスの全路線にしては寂しい便数だ。



バス乗り場で若い登山者と話をする。大きな目の都会的な女性を連れている。

何時もゆっくり登るので、下山後温泉に入った事がない。

今日は温泉に入る予定という。

この山域が好きで良く来ているらしい。

坪山に大勢行ったので今日は静かな山歩きが出来そうだねと話し合う。

しかし、発車間際になって二つのお年寄り軍団が乗ってくる。

しかも11名のパーティはトイレに行くからと言って帰ってこない。

発車時刻を過ぎて運転手が呼びに行く。

マナーも何もあったものではない。

また満員でかなり遅れて出発。

途中で、文台山に行くというパーティが登山口は何処だと運転手にうるさく聞いて細野で降りた。

御正体山登山口を越してやがてトンネルが見えてきた。



道坂隧道で、御正体登山口まで行くという登山客一人を残して全員下車。

9時50分。ここで標高1000m。今倉山は標高1470m。今日はお気楽登山だなあと一瞬思う。

お年寄り軍団の後ろに着いたのではたまらないと先に出発。

隧道の左から登って行く。登山道にはスミレが多い。



早速スミレのお出迎え。



道坂隧道の上へと登って行く。

流石エイザンスミレで有名な山だけある。

淡いピンクのエイザンスミレが一杯。



1120m稜線にたどり着くと、御正体山への分岐。

御正体山へは此処から3時間半ほどの道程。

一瞬右に曲がりたいと思うが今日は辛抱して左へと行く。



ピンクの濃いのはヒナスミレかなあ?

葉が丸まってよく見えない。

アケボノスミレにも似ている。



レポートにはなだらかな坂と書いてあったがなかなかの急登。

ふくらはぎが痛くなってくる。

準備体操をしなかったのが失敗だったかなあ。

スミレを写している間に単独行の若い男性に抜かれる。



一本調子の上り坂が続くが、屈んでスミレを写すのが苦痛。

いつもは写真を写してから直ぐに家内に追いつくのだが、今日は追いつくのがキツイ。

ヤブレガサの芽生えに出会うのは初めて。

成る程名前の所以が良く解る。



トリカブトが芽を出している。

ふと谷間の上に目をやると南アルプスの白い頂が覗いている。

感激して、しばらく眺める。



振り返るとカラマツの芽吹きが美しい。

後ろから登ってきていた大勢の登山者もバラけて来た。



頑張って家内についていく。

何時もならもうアドレナリンの所為で、登りがキツく感じられなくなるはずなのに今日は益々キツくなる。

堪らず見晴らしの良い所で一休み。

南アルプスが輝いている。



富士の天辺が御正体山の上から顔を出している。

カラマツ越しに見た御正体山は堂々として立派。



正面には三つ峠の山頂も見える。

黄色い花みっけ。

ミツバチグリかなと思うが葉が何か違う気がする?



カラマツの林は素敵だ。

しかし何処までも一本調子の登りが続く。

家内はこの様な道は得意でぐんぐん行く。




同じようで違うようなスミレが一杯さいている。

葉の細いのはナガバノスミレサイシンか?

それともシハイスミレか?

ピンクのエイザンスミレだけは良く解る。



私がスミレを写している間、富士山を眺めている家内。



今まで見晴らしが良かったのに樹木の間に入ったと思ったら今倉山の頂上に着く。

三等三角点がある。

10時52分。

ずいぶん花を写したり家内に遅れながら登ったつもりだが、標準タイム(1時間20分)より早く一時間足らずで到着。



今倉山1470m。

ここから右に行くと菜畑山への縦走路。



先行の若い男性は、家内に追い上げられたのが応えたのか座り込んでしまった。

ジーパンおばさんが、後ろに付くとキツイみたい。



休む間もなく出発。

チゴユリが芽を出しているが花はまだ咲いていない。



ミズナラの大木を過ぎて一旦下ってのぼり返すと御座入山頂上。

実は今倉山は二つの頂を持つ双峰山でこちらは西峰となる。



南アルプスの山々



八ヶ岳連峰



手前左御正体山、右は鹿留山

その間に富士山。



都留市から大月市へと広がる街並みが見下ろされる。

また、カラマツの林になる。

右は芽吹き始めたカラマツ。



三ツ峠山の向こうに南アルプス。



ロープのある急斜面をドンドン下ると沢コースへの分岐。

また、ドンドン下る。



目の前に見えるピークが赤岩か?



素晴らしいミズナラとブナの巨木を見ながらまた登って行く。



頑張って登り切ると赤岩1450mに着く。

11時34分。

ここは、360度の眺望が開ける。

既に10人ほどが弁当を開けている。



此処でも富士の眺望が素晴らしい。冬の晴れた日に来てみたい。

続く
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