|
箱根の山三昧 U |
2006/03/20 |
|
− 箱根西外輪山を歩く −
先日熊本に行った時、飛行機の窓から見た箱根外輪山の美しさが忘れられない。
元々は2700m級の成層火山だったのが中央部が陥没して、古期外輪山が残された。
それが最高峰金時山を中心に連なる山々だ。
昨日歩いた浅間山、鷹巣山はその後カルデラの中央に出来た火山がまた陥没して出来た新期外輪山だ。
そして最後に噴火した神山、駒ヶ岳がカルデラの真ん中にそびえている。
つまり、箱根の山は三重火山となっている。
この古期外輪山の金時山、明神ヶ岳は昨年縦走した。
今日は、古期外輪山の西半分の山々を歩くつもり。
− 箱根港 − 山伏峠 − 三国山 − 湖尻峠 − 長尾峠 − 丸岳 − 乙女峠 − 乙女口 −
夕べ早く寝たが、朝から腰の具合がおかしい。
二日ほど前にピシッと来たのが昨日の山歩きで悪化した様だ。
温泉には入りマッサージをし、湿布薬を貼って出発。
登山電車でまたもや小涌園に行き、登山バスにて箱根港へ。
素晴らしい天気だ。
芦ノ湖の向こうには駒ヶ岳がクッキリと見えている。
これから歩く三国山の上には富士山が真っ白に輝いている。
8時34分出発。
ここで、大きなミスをする。
湖沿いに行かなければならない所を、車道に出て進んでしまった。
おかげで外輪山登山口の看板とお地蔵さんを見ることが出来なかった。
国道を行くと、箱根峠への旧街道入り口があった。
古い石畳の道を歩く。
あっと言う間に箱根峠に着く。
車道に出て、右に少し下り道の駅に向かう。
道の駅からは、芦ノ湖の向こう奥に金時山から明神ヶ岳に繋がる外輪山が見える。
正面には、左から神山、駒ヶ岳そしてアンテナのある二子山。
道の駅から車道を渡り外輪山周遊道に入る。
9時10分。
少し登ってから、霜柱が目立つ道をドンドン下る。
そしてまた登って行く。
階段がキツイ坂だ。
見晴らしが良くなるとカヤトに出て振り返ると、ゴルフ場や駿河湾が一望に見える。
なおも登って行くと海平に着く。
坂を登りきると突然ゴルフ場の向こうにでっかい富士山が現れる。
余りの美しさに立ち止まってしまう。
富士山と愛鷹山の間に雪を被った南アルプスまでクッキリと見えている。
ゴルフ場を通り過ぎて行くと左下に芦ノ湖スカイラインの入り口が現れる。
ここからスカイラインの直ぐ横を歩き続けることになる。
遙か向こうに、これから向かう山伏峠が見える。
ずいぶんと遠いなあ。
周遊道は、尾根の東側に着いているが、尾根の東側は陥没した跡なので、傾斜が急で、陰気な所もある。
スズタケの中を行ったりヒメシャラの林の中を行ったり、結構アップダウンがある。
しばらく行くとまた、眺望が素晴らしい場所に出る。
山伏峠10時33分着。
沢山の車が駐車していて、観光客が多い。
芦ノ湖の向こう正面は、箱根園。
ここから駒ヶ岳へのロープウェイが出ている。
西武系の遊園地もある。
トイレをお借りして、そのまま山羊の丘を登る。
結構急だ。
観光客なのが若い女性が一人登っている。
「素晴らしい景色ですね」と言って話しかけてくる。
記念写真を2枚ほど依頼された。
風が強く、とても寒い。
しかし素晴らしい360度の眺望だ。
頂上から降りる道は、急でスズタケに覆われている。
周遊道は、丘の東を巻いていた。
またかなり下って行って、ガンガン登り返す。
ブナの大木が沢山ある。
こんな観光地の近くに立派なブナが残っていることに驚く。
急坂を登り切ると三国山山頂。
11時46分。
今日初めて男女二人組の登山者と会う。
バイケイソウが一面に芽を出している。
少し早いが、昼食にする。
朝が早かった為弁当を買えなかった。
昨日の晩買って置いたおにぎりで我慢するが、冷えて硬くなってしまっている。
12時3分出発。
ブナの大木は見ているだけで元気をもらえる様な気がする。
この花はミヤマシキミかなあ。
次々とブナの大木が現れて足の進みが遅くなる。
また、富士が顔を出すが、雲がかかっている。
峠が見える。
やっと湖尻峠に着いた。
12時49分。
ここから、深良水門を経て湖尻へ下りることが出来る。
この下には、芦ノ湖の水を静岡側に流す洞門がある。
芦ノ湖の水利権は、静岡県にある。
芦ノ湖の方を見ると、冠ヶ岳が左に見え、駒ヶ岳は神山の後ろに隠れそうになっている。
ずいぶん歩いて来たものだ。
今日の予定の半分まで来たが、この後エスケープルートはない。
腰の調子が悪ければ此処から帰る予定だったが、痛みはあるものの何とかなりそう。
三国山を振り返りながら一休み。
続く
湯坂路
箱根の山
|
|
|
|